資産価値が維持しやすい不動産は中古物件!?
江戸川区の不動産エージェント江戸川不動産情報館・金野秀樹(コンノヒデキ)です。
本日のテーマは「資産価値が維持しやすい不動産」についてです。
参考にして下さい。
目次
不動産の資産価値は中古物件の方が維持しやすい
不動産を購入する際には、様々な希望条件があります。
エリア・日当たり・間取り・部屋数・設備・駅からの距離・学区・職場からの距離・実家からの距離 等々
是非、希望条件に加えて頂きたいのが「不動産の将来の資産価値」です。
不動産の将来の資産価値を意識していないとどうなるのか
ご自宅の土地・建物の資産価値を普段から意識している方はそれほど多くありません。
では、どういう時に意識することになるのか?
それは、住み替えをする時です。
転職や家庭の問題(ライフスタイルの変化・親御さんの介護等)で、自宅を売却しなければならない時になって、はじめて自宅の資産価値について調べる事になります。
調べる方法は、今だったら、気軽にネットで簡易査定も出来る時代になりました。
弊社も簡易査定システムをご提供しています。
ご興味のある方は使ってみてください。
さて、そこで注意しなければならないのが、いざ自宅を売却しようと思った時に、住宅ローンの残債が、売却価格を上回っている場合です。
この場合、住み替えをする為には、持ち出しで資金を投入しなければ、抵当権を抹消する事が出来ません。
もし、その資金がない場合は、身動きが取れなくなってしまうのです。
売却時に持ち出し資金が必要になるケースとは
- 費用を含めて住宅ローンを借り入れしているオーバーローンのケース
- 資産価値が毀損しやすい物件を購入しているケース
1.のケースは、購入時に不動産の物件価格と別に諸費用も含めて借り入れしてしまっているので、その時点で物件の資産価値を超えてしまっています。
2.のケースは、資産価値の毀損が大きい場合に、自宅の売却価格が住宅ローンの残債を下回ってしまう場合です。
中には、1・2の両方が該当してしまっているケースもあることでしょう。
こういうケースを避けておかないと、将来の住み替えがスムーズにいきません。
なかには、「一生住むつもりなので心配いりません」と仰る方もいらっしゃいますが、数十年後のことを、現段階で把握出来るとは思えませんし、将来、何が起きるのかなんて誰にもわからないのです。
転ばぬ先の杖が「資産価値の維持しやすい物件」なのです。
それでは、資産価値の維持しやすい不動産とは、どういう物件なのでしょうか?
資産価値の維持しやすい物件とは
まず不動産の資産価値とは、そもそも何なのかを解説していきましょう。
ズバリ、不動産の資産価値とは「リセールバリュー」のことです。
リセールバリューとは
「リセールバリュー」とは、将来に物件を再販売する時の価値の事です。
リセール(再販)+バリュー(価値)=リセールバリュー
消費者の方が、自宅を売却するときの価格は「リセールバリュー」という事になります。
この「リセールバリュー」が維持しやすい物件とは何なのでしょうか?
リセールバリューが維持しやすいのは中古物件
リセールバリューが維持しやすければ、将来の住み替え時にも、住宅ローンの残債を持ち出し資金なしで完済出来る可能性が高まります。
このリセールバリューが維持しやすい物件は「中古物件」なのです。
何故なら、新築物件は購入した瞬間に、1~2割の資産価値が減少してしまうからです。
たまに、不動産事業者の方で、上記のことを否定する方がいらっしゃいますが、同じエリアで同規模の建物であれば、新築物件と築浅の中古物件を検討する際に、価格差が一割はないと、新築物件を選ぶ方が多いというのが現実です。
うがった見方をしてしまうと、そういう方は、新築物件を売りたい気持ちが強いのでしょう。
不動産事業者にとって、新築物件を売る事は、実は楽で儲かるのです。
新築物件の資産価値の毀損は何故起こる?
新築物件の売主は、不動産事業者です。
不動産事業者が、新築物件を売る理由は、当然、利益をあげる為です。
なかには、赤字物件もあるでしょうが、それでも資金を回収する為に行なっているわけです。
新築物件の価格の内訳
新築物件の価格の内訳は、平均すると「本体価格:販売管理費:利益=8:1:1」と言われています。
例えば、4,000万円の新築マンションの場合
- 本体価格:3,200万円
- 販売管理費:400万円
- 利益:400万円
この内の800万円は、業者の都合なわけです。
建物部分には消費税も課税される
マンションの平均的な建物・土地の価格割合は「建物:土地=7:3」ですから、4,000万円の物件であれば、建物が2,800万円、土地が1,200万円です。
内税であれば、この建物価格のうち約255万円が消費税ということになります。
上記の販売管理費・利益・消費税分がある為、新築物件の資産価値は購入した瞬間に毀損しやすいのです。
新築物件の価格は業者の仕入れ価格の影響も受ける
不動産事業者は、新築物件を建築する際には土地を仕入れなければなりません。
土地を仕入れたら、その土地の仕入れ価格に建築費・販売管理費を加算し、そこに利益をのせて販売するわけです。
仕入れ価格が高い場合、利益を少なめに設定しているかというと、そんな事はありません。
要するに、新築物件の価格は上記のように仕入れ価格からの積み上げ方式で決定していくのです。
マンションや戸建の大型分譲地の場合ですと、条件の良い物件で多くの利益を稼ぎ、条件の悪い物件は損切りで売り切ります。
マンションだったら高層階・角部屋の部屋、戸建だったら角地や南道路の物件で利益を稼いで、人気のない損切物件の分の利益をカバーしています。
築年数による価格の変化
上記の表をご覧頂くと、ヘドニック法※による分析によると、中古マンションは購入当初に極端に資産価値が毀損していることが分かります。
※ヘドニック法とは、物件価格と特性に関する大量のデータから、統計的手法を用いて特性ごとの金額換算値を求め、それによって物件個別属性の価格への影響を取り除く方法です。
戸建については、築15年までの毀損率が激しいことが見てとれます。
新築で購入しても、日本では、築20年を経過すると建物の資産価値はほとんど見てもらえないのです。
予算が厳しい場合
マンションを検討する際のポイント
マンションの場合、都心であれば駅から徒歩10分圏内、東京23区であれば徒歩5分であれば、物件価格は維持しやすいです。
その為、価格が維持されて下がらない為、予算によっては手が届かないというケースも考えられます。
予算が厳しい場合こそ、駅から離れた物件を検討する際には、新築マンションは避けた方が良いでしょう。
戸建を検討する際のポイント
戸建の場合、駅近物件は、比較的、手の出しやすい「建売住宅」でも、高価格の設定となります。
もし、予算が厳しいのであれば築20年を経過した中古物件で、耐震性をリフォームで補う事をお勧めします。
中古物件は、資産価値の毀損状況を、近隣相場から判断しやすく、毀損が落ち着いていれば、将来のリセールバリューも維持しやすいです。
耐震改修で住宅ローン控除も利用可能
築後年数要件を超えた住宅でも、耐震性を担保する事が出来れば、フラット35や住宅ローン控除も利用することが出来ます。
築後年数要件の緩和要件
- 耐震基準適合証明書
- 既存住宅売買かし保険の付保
- 住宅の引き渡し後、自ら耐震改修を行う
インスペクション・耐震診断を行い、上記の項目を満たせば築年数が古い住宅でも、住宅ローン控除を利用する事が出来ます。
江戸川不動産情報館では、インスペクション・耐震診断についてもご相談をお受けしています。
まとめ
- 不動産の将来の資産価値を意識していないと、将来的に身動きがとれない可能性がある。
- オーバーローンで購入したり、資産価値の維持しにくい物件を購入すると住宅ローンの残債が売却価格を上回る可能性が高まる。
- リセールバリューとは、将来に自宅を売却する際の価格の事である。
- リセールバリューが維持しやすいのは、中古物件である。
- 新築住宅は、購入した瞬間に資産価値が毀損しやすい。
- 予算が厳しい場合は、資産価値の毀損が落ち着いた中古物件を検討しよう。
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