不動産屋に騙されない方法とは?
江戸川区の不動産エージェント江戸川不動産情報館・金野秀樹(コンノヒデキ)です。
本日のテーマは「不動産屋に騙されない方法」についてです。
参考にして下さい。
目次
知らず知らずのうちに騙されているかもしれません
騙されるとは人聞きが悪いですが、多くの方が不動産購入時に騙されています。
私は大丈夫と思ったあなた、そういう自信がある方が一番騙されやすいですよ^^;
騙すと言っても、嘘をついたりして、買主を陥れるようなものではありません。
気付くとしたら、数年後、数十年後の住み替えのタイミングです。
しかし、ほとんどの方が、その時に騙されていたことにさえ、気付かない事が多いのです。
では、具体的に何を騙しているのでしょうか?
それは、一言で言えば「不動産の基礎知識」を教えてくれないということです。
不動産の基礎知識
不動産の基礎知識とは、例えば下記のような事です。
- 「貯蓄になる家」「負債になる家」
- 「不動産の資産価値とは?」
- 「生き残る街」「捨てられる街」
- 「買ってはいけない物件」
- 「不動産の買い時はいつ?」
- 「家余り 人口減少時代の家探し」
- 「不動産業界の仕組み」
- 「不動産営業マンの思考」
- 「不動産事業者が大好きな儲かる物件とは?」
- 「購入予算の考え方」
- 「金利の選び方」
これらの「不動産の基礎知識」を知らないと、不動産屋の言いなりとなってしまい、不動産屋にとって都合の良い物件を優先して紹介されてしまうのです。
不動産屋にとって都合の良い物件とは、要は「儲かる物件」のことです。
そういう物件は得てして、消費者にとっては将来のことを考慮すると優良な物件とは言えない事が多いのです。
不動産仲介事業は手数料商売
不動産仲介事業のビジネスモデルは、簡単に言いますと「手数料商売」です。
契約を締結して引渡しまで完了すれば、買主や売主から仲介手数料が受領出来ます。
仲介手数料の上限は、宅建業法で規定されていて、400万円以上の物件であれば、成約価格の3%+6万円(※消費税別途加算)が受領出来ます。
5,000万円の物件の場合
例えば、5,000万円の物件の契約を成立させた場合、5,000万円×3%+6万円=156万円(※消費税別途加算)が受領出来ます。
要するに、不動産仲介事業は契約しなければ、売上があがらないビジネスモデルなのです。
だから、営業マンは、どうにかして契約して欲しいと思っています。
そして、残念な事に、営業マンは悪いことをしてると思っていません。
むしろ、やりがいを持って、良いことをしていると思っています。
さらに、不動産業界の仕組みの影響で、ネガティブ情報を積極的に開示出来ない事情があります。
それは、契約を急かさなければならない事情でもあるのです。
他社との競争に勝たなければ売上は0円
上記の図の通り、売主が「A社」に売却を依頼すると、物件情報は不動産データベース「レインズ」に登録されて、不動産事業者間で共有されます。
登録が完了すれば、「A社」だけではなく、その他の「B社」「C社」「D社」等の他社も物件を紹介出来るようになります。
例えば、「B社」の営業マンが自分の顧客に物件を紹介して、気に入ってもらえて契約が成立した場合、「A社」は売主から仲介手数料を受領し、「B社」は買主から仲介手数料を受領します。
仮に、「B社」が紹介した顧客が、物件を気に入ってはいたが、契約前に悩んでいたとします。
その間に、「C社」の顧客が契約してしまえば、「B社」の売上は「0円」なのです。
ですから、いくら顧客に物件を気に入ってもらえても、他社に先を越されてしまった場合は意味がないのです。
その結果、他社との競争に勝つためには、ネガティブ情報を積極的に開示しないという考えになるのです。
成功報酬だから他社で契約した場合も0円
さらに、先程の「B社の顧客」が、もし別の不動産事業者から物件を紹介されて契約が成立した場合でも、「B社」の売上は「0円」です。
仲介事業とは、そういう他社との競争の中を勝ち抜いていかなければならないのです。
不動産屋が大好きな取引とは?
次に不動産屋が大好きな取引をご紹介しましょう。
- 両手取引(両手仲介)
- リノベーション工事を受注出来る取引
- 自社物件の販売
両手取引(両手仲介)
両手取引とは、売主と買主の両方から仲介手数料を受領出来る取引のことです。
この両手取引には、仲介事業者が一社しか存在しません。
片手取引
一方、売主が売却を依頼した「A社」、そして買主を見つけてきた「B社」といった具合に、二社が存在する取引を「片手取引(片手仲介)」と言います。
この場合、「A社」は売主から仲介手数料を受領、「B社」は買主から仲介手数料を受領します。
同じ物件価格の取引をした場合、両手取引を成立されれば、売上は二倍になります。
だから、不動産屋は両手取引が大好きな取引なのです。
「自社で売却を依頼されている物件」や「不動産事業者が売主の物件」は両手取引が成立する物件となります。
不動産事業者が売主の物件とは
不動産事業者が売主の物件とは、新築戸建てやリノベーション・リフォーム済みの中古マンション・中古戸建、土地だけの場合もそうです。
不動産事業者が自社物件を不動産データベース「レインズ」に登録していれば、その物件を紹介する事が出来ます。
契約が成立すれば、両手取引となるわけですね。
リノベーション工事を受注出来る取引
今や多くの不動産屋が参入しているリノベーション市場。
リノベ系のフランチャイズチェーンも増えてきました。
地方や郊外の不動産屋は、不動産の取引件数が少ない為、売上をあげるためにそういったフランチャイズチェーンに加盟する会社も多いようです。
ビジネスモデルを簡単に説明しますと、不動産の取引で儲けるのではなく、リノベーション工事で儲けるというのが手法となります。
不動産の取引の場合、物件価格の3%+6万円が利益(仲介手数料)です。
一方、リノベーション工事の場合、請負金額の20~30%が利益となります。
要するに、リノベーション工事の方が利益率が高いのです。
ですから、顧客には出来るだけ高額なリノベーションをしてもらいたいと考えます。
予算の考え方は、リノベーション工事ありきとなります。
結果、不動産価格の予算は低く設定される為、築古の旧耐震物件が多く紹介されます。
ちなみに、私が市場調査の為に参加したとあるリノベのフランチャイズチェーンの役員さんは、築古で価格が安い旧耐震マンションは宝の山だと語っており、私は青ざめました…
勿論、弊社はそのフランチャイズチェーンには加盟していません。
それでは具体的なモデルケースを挙げて解説していきましょう。
リノベーション・リフォーム重視の場合
例えば、予算が3000万円で、1500万円の築古物件や駅から遠い休めの物件を買ってもらって、1500万円のリノベーション工事をしてもらえれば、利益は「約500万円」となります。
不動産価格重視の場合
次は不動産価格重視の場合です。
不動産価格が2700万円、リフォーム価格は300万円です。
この場合、利益は「約180万円」となります。
消費者にとってはどうなのか?
1500万円のリノベーション・リフォーム工事を施せば、間取り変更も出来ますし、高額な住宅設備も設置する事が出来ます。
買主は思い通りの部屋が完成、そして、不動産屋は高額な利益を得る事が出来て、両者とも大喜び。
果たして、本当にそうでしょうか?
実は、資産価値という観点から見てますと、必ずしもそうはならないのが現実なのです。
資産価値の毀損率をご存知でしょうか?
いくら高額なリノベーション工事を行っても、その工事部分の資産価値は5~10年もすれば、ほとんどなくなります。
一方、不動産の資産価値は、工事部分ほど毀損しません。
結果、将来住み替えをする事になった時になった時、不動産価格を重視した方が、資産価値としては維持されているのです。
「住替えは絶対にしませんし、資産価値については重要視しない」という方で、納得の上で決断されているのであれば、問題ないと思いますが…。
人生に絶対はない
人生には絶対はありません。
急な転勤、会社の倒産、転職、出産、親御さんの介護が必要になった等、ライフステージに応じた突発的な問題が生じるものです。
自社物件の販売
最後は、自社物件の販売です。
自社物件とは、例えば、自社施工の新築分譲住宅やリノベーション済みの中古物件のことです。
リノベーション工事の受注と一緒で、不動産仲介の手数料率よりも高い利益率を確保する事が出来ます。
不動産屋に騙されない方法
前述したような不動産取引に係る現実(リスク)をしっかりと知った上で決断されているのであれば、リスクに備える事が出来ます。
それでは、不動産屋に騙されない方法をお教えしましょう。
- 不動産についての基礎知識を身につける
- ポータルサイトから問合せをしない
- 自分で不動産事業者を選ぶ
不動産についての基礎知識を身につける
まず、不動産についての基礎知識を自分でも身につけて、理論武装しましょう。
ネットや書籍からでも良いです。
ポジティブトークではないかを注意しながら、知識を増やしていきましょう。
※ポジショントークとは、自分の立場、立ち位置に由来して発言を行うことです。
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ポータルサイトから問合せをしない
驚かれることが多いのですが、ポータルサイトから問合せをすることは、買主にとってはメリットがほとんどありません。
ポータルサイトの向うで待ち構えている不動産屋は、高額なポータルサイトへの広告掲載費用・広告掲載担当者の人件費の回収と両手取引目当ての業者なのです。
自分で不動産事業者を選ぶ
自分で不動産についての基礎知識を身につけたら、今度は自分で信頼出来る不動産事業者・担当者を選びましょう。
物件情報は共有されていますから、ほとんどの物件は、どこの不動産事業者でも取引する事が出来ます。
しっかりと、不動産についてのネガティブ情報を積極的に開示してくれる不動産事業者・担当者を選びましょう。
参考までに、選び方についての記事をご紹介します。
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「生き残る街?捨てられる街?」「買ってはいけない物件」
「バイヤーズエージェントって何者?」「不動産の買い時はいつ?」
「家余り 人口減少時代の家探し」
「不動産業界の仕組み」
「不動産営業マンの思考」
「不動産事業者の大好きな儲かる物件とは?」
「購入予算の考え方」「金利の選び方」
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