中古戸建て耐震改修と補助制度 役所への確認方法
江戸川区の不動産エージェント江戸川不動産情報館・金野秀樹(コンノヒデキ)です。
本日のテーマは「中古戸建の耐震改修と補助制度 役所への確認の仕方」です。
参考にして下さい。
目次
耐震改修補助制度の役所への確認方法
前回の記事では、耐震改修と補助制度についての注意事項を解説致しました。
ただ文字だけでの説明では、具体的にどうすればよいのかわからないと思いますので、自治体の補助制度を利用したい場合に役所へ確認した方が良いことを記載致します。
ポイントは下記の通りです。
- 中古戸建を購入して耐震改修工事を行うことを伝える
- 耐震改修工事を実施する事業者に要件があるかどうか
- 手続きの流れとスケジュールの確認
- 自治体の予算の確認
それぞれの項目について解説していきましょう。
中古戸建を購入して耐震改修工事を行うことを伝える
まず役所の担当者に、これから中古戸建を購入して耐震改修工事を行うことを伝えて下さい。
そうすることで、担当者は、こちらの用件がわかり、その後のアナウンスがスムーズになります。
居住や所有の要件を確認
所有権が移転していない段階や住民票が申請住戸になっていない状態でも、申請が可能かどうかを確認しましょう。
ここで所有権が移転されてからでないと利用不可とか、居住していないと申請不可と判断されてしまうと住宅ローン控除※との併用は困難になります。
※念のため、所管の税務署や役所の租税課に相談しましょう。
耐震改修工事を実施する事業者に要件があるかどうか
どの事業者でも良いという制度は、ほとんどありません。
耐震改修工事を依頼する事業者選びに関係することなので、どういう基準で選べば良いのかを確認しておきましょう。
手続きの流れとスケジュールの確認
申請書の記載事項や添付書類を確認するだけでなく、申請のスケジュール感も確認しておきましょう。
- 申請から耐震診断を実施するまでの期間
- 耐震診断終了後、改修設計が提示されるまでのおおよその期間
- 改修工事の申請から工事開始までの期間
- 工事完了から補助金が実行されるまでの期間
自治体の予算の確認
自治体の補助制度は、無制限に実施しているものではありません。
年度単位で補助金が受けられる件数が限られます。
多くの制度は単年度事業ですので、5月くらいから申請受付開始で、12月中には工事完了してください、というようにいつでも利用できるものではないのです。
また予算が限られますので、夏を過ぎると本年度分の予算が終了して次年度を待たなければならないケースも考えられます。
せっかく相談に行くのですから、予算枠の空き状況も確認しておいた方が良いでしょう。
補助制度の予算枠がもう無いのであれば、そもそも相談する意味がありませんよね^^;
住宅ローン控除との併用の注意点
住宅ローン控除との併用を考える場合は、所有権移転から半年以内に工事を完了させる必要があります。
住宅ローン控除には、居住要件が定められていて、所有権移転から半年以内に居住を開始しなければなりません。
所有権移転後でないと、自治体の補助制度の申請ができない場合は、半年以内に工事完了となるスケジュールが組めるかどうかが重要となります。
制度に精通した建築士をサポート役に
前回と今回の記事で、中古戸建購入時に自治体の補助制度を利用することは、一筋縄ではいかないことがご理解頂けたと思います。
上手く耐震改修工事や補助制度の手続きを進めていくためには、制度に精通した建築士に相談することが近道です。
住宅ローン控除のための耐震基準適合証明書にも詳しい建築士であれば、なお良いです。
ご自身で、その都度手続きを事業者に依頼しなければならないのと、制度の申請をどんどん推し進めてくれる事業者とどちらが良いかは、言うまでもないありませんよね。
餅は餅屋に
注意してほしい点は、耐震改修工事や補助制度のサポート役を宅建事業者に求めてはいけないという点です。
宅建事業者は、あくまでも不動産取引のプロであり、耐震の補助制度は建築士の領域なのです。
従って、耐震改修工事を前提として中古戸建の購入をお考えの場合は、物件探しの前に、制度に精通した信頼できる建築士がいる工務店・リフォーム会社を予め選んでおくことが重要となります。
金額だけで事業者を選定するのはお勧めしません
大切なことは、こういった一筋縄ではいかない「ややこしい手続き」を相談したいのであれば、工務店・リフォーム会社を金額だけで選んではいけないということです。
行政手続きを円滑に進めるためには、建築士の知識・スキルが必要不可欠です。
信頼できる建築士は、能力が高いため費用は決して安くはありません。
「最安」のリフォーム会社には、建築士すら在籍していない場合もありますので、中古戸建の取引の際のリフォーム会社選びは慎重に行いましょう。
まとめ
中古戸建てを購入する際の耐震の補助制度についての説明を二回に分けてご説明致しました。
持ち家に耐震改修工事を行うだけではなく、不動産取引が絡むと手続きが一気にややこしくなるのがお分かり頂けたと思います。
中古戸建てとリフォームをセットにした取引に慣れている不動産会社も増えてきているので、契約間際ではなく、当初から利用したい制度については、事前に相談しておくことをお勧め致します。
弊社の場合は、耐震改修工事・補助制度に精通している建築士と連携しておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
前回の記事
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