不動産市場 2021年振り返り 2022年展望
江戸川区の不動産エージェント江戸川不動産情報館・金野秀樹(コンノヒデキ)です。
本日のテーマは「不動産市場 2021年振り返り・2022年展望」についてです。
参考にして下さい。
目次
不動産市場2021年を振り返る
まずは2021年の中古マンション市場を振り返っていきましょう。
2021年中古マンション市場の動向
中古マンションの成約件数
数値を抜粋していきましょう。
前年同月比の推移は下記の通りです。
2021年1月は「同+29.9%」
2月は「同-4.3%」
3月は「同+16.1%」
4月は「同+110.4%」
5月は「同+94.9%」
6月は「同+5.0%」
7月は「同-4.9%」
8月は「同-14.3%」
9月は「同-4.6%」
10月は「同-5.4%」
11月は「同-5.6%」
4・5月は、2020年の緊急事態宣言下との比較となり、急激な上昇率となっております。
その後、7月以降は5カ月連続で前年同月を下回っています。
しかしながら、昨年の8月・10月・11月の取引件数は、かなり活発でしたので、2021年に前年同月が下回ったとしても、中古マンション市場は盛況だったと言えるでしょう。
事実、駅近・人気エリアの物件は、とても動きが早かった印象です。
中古マンション相場
数値を抜粋していきます。
成約㎡単価の推移は下記の通りです。
2021年1月は「同+2.3%」
2月は「同+5.3%」
3月は「同+9.2%」
4月は「同+16.1%」
5月は「同+12.6%」
6月は「同+11.1%」
7月は「同+8.4%」
8月は「同+7.9%」
9月は「同+11.0%」
10月は「同+7.9%」
11月は「同+7.1%」
㎡単価は、年間を通して上昇しました。
2021年11月には、前項目の物件の新規登録件数の前年同月比が27ヵ月ぶりに増加に転じたのですが、まだまだ在庫件数が不足している状況である為、売り手市場であることが要因だと考えます。
しかしながら、在庫件数の前月比は5ヶ月連続で増加しましたので、このまま増加が続いていけば、㎡単価にも影響が出てくるかもしれません。
2021年中古戸建市場の動向
中古戸建の成約件数
数値を抜粋していきます。
成約件数の前年同月比の推移は下記の通りです。
2021年1月は「同+37.0%」
2月は「同+22.8%」
3月は「同+25.8%」
4月は「同+98.1%」
5月は「同+83.6%」
6月は「同+15.2%」
7月は「同+6.6%」
8月は「同-9.9%」
9月は「同-5.0%」
10月は「同-4.6%」
11月は「同-5.0%」
成約件数は、8月以降減少傾向ですが、マンション同様、昨年の好調な数値の反動となりますので、中古戸建市場は活発に動いていたと言えるでしょう。
中古戸建相場
数値を抜粋していきます。
成約価格の数値は下記の通りです。
2021年1月は「同+4.8%」
2月は「同+6.5%」
3月は「同+11.5%」
4月は「同+24.8%」
5月は「同+21.0%」
6月は「同+18.2%」
7月は「同+12.2%」
8月は「同+6.1%」
9月は「同+9.8%」
10月は「同+14.1%」
11月は「同+10.1%」
マンション同様、年間通して上昇が続きました。
コロナ禍による戸建人気が影響していると思われます。
2021年中古市場まとめ
新型コロナウイルス感染症の影響による相場の下落はなく、むしろ価格の上昇が続きました。
成約件数は好調、そして慢性的な在庫不足の中では、市場の原理として価格は当然上がっていきます。
需要と供給の関係では当然のことでしょう。
都心や東京23区等、人気エリアでは予算が合わず、関東近郊で購入された方も多かったようです。
しかしながら、安易に郊外で購入するのには注意しましょう。
ご参考までに関連記事をご紹介しておきます。
2022年 不動産市場の展望
住宅購入を検討されている方にとっては、2022年の不動産市場の動向は気になるところです。
相場は、このまま上昇が続くのか…
だったら、相場が落ち着く、下落するまで待った方が良いのか…
結論から申し上げますと、2022年も人気エリア(都心・東京23区・駅近)の相場は下落することはないと思います。
なぜなら、下がる理由が無いからです。
主な理由は下記の通りです。
- 好調な新築市場(マンション・戸建)
- 中古市場は在庫不足(マンション・戸建ともに)
- 空前の住宅ローン低金利時代
購入を待った方が良いかどうかは、お客様ごとに違うというのが、本音です。
待った結果、待ち損もありえますし、そうならないかもしれません。
理由は、不動産相場は結果論だからです。
ある程度の予測は当然行いますが、断定する事は出来ないのです。
ライフプランニング・資金計画・最低限の不動産知識の習得を行い、無理なく買える状況であれば、決断した方が良いでしょう。
ネガティブ情報も含めて情報提供をしっかりと行い、ご決断のお手伝いをするのが、私のお仕事です。
私は、買ってはいけないお客様には無理に不動産購入をお勧めしません。
ついつい本音を言ってしまう、来年ドラマになる正直不動産のような感じですね。
好調な新築市場(マンション・戸建)
新築マンション市場は好調です。
不動産経済研究所研究所のデータによりますと、販売状況が好調かどうかの目安と言われる「初月契約率70%」を2月・3月・4月・5月・6月・7月・8月・10月・11月の9カ月で上回りました。
新築マンションの販売状況が好調であれば、新築マンションを買えない・買えなかった層が、中古市場に流れてきます。
結果、相場は下がらないということになります。
建売住宅市場も、コロナ禍による広い家を求める傾向により好調です。
郊外の建売住宅が、どんどん売れており、パワービルダー(建売販売業者)は仕入れを強化しています。
中古市場は在庫不足(マンション・戸建ともに)
中古市場は、慢性的な在庫不足です。
ここ数カ月、物件の登録件数が減少傾向から増加に転じましたが、まだまだ成約件数が好調な為、在庫不足は解消されそうにありません。
具体的な数値は、前半の2021年振り返りで挙げた数値をご参照下さい。
空前の住宅ローン低金利時代
住宅ローン控除の控除率が、実際に借入している金利を上限として設定された場合は、住宅ローン金利の上昇もあるのかなと考えておりましたが、そうはならず控除率は「1%⇒0.7%」という改定になりそうですので影響はなさそうです。
日銀が発表しております「当面の金融政策運営について」の内容:長短金利操作部分で、引き続き、マイナス・ゼロ金利政策を継続していくと記載がありました。
ということは、当面は住宅ローン金利に大きな動きはなさそうです。
変動金利なら「0.3%代」、フラット35でも「1.33%(2021年12月時点:団信込み)」で借りられるわけですから、空前の低金利時代です。
コロナショックでは、金融機関には大きな影響がないため、金利も安定しており、購買意欲の減少には繋がっていないのです。
不動産購入は担当者選びから始めよう
日本は、不動産購入を検討するとき、まず物件探しから始める方が多いです。
しかしながら、物件探しから始める前に絶対にやらなければならない事があります。
それは「担当者探し」です。
極端な言い方をすれば、頼む担当者の良し悪しで不動産購入が失敗するか成功するかはほぼ決まると言っても過言ではありません。
ちなみに欧米では担当者である不動産エージェントの選別から始めるのが一般的です。
普段、不動産取引に慣れていない消費者は、簡単に不動産業者の営業トークにハマってしまいます。
自分は大丈夫、そんな方が一番危ないです。
何故なら、メディアや書籍・セミナー等でいくら情報を集めても、実際の実務を経験しなければわからない仕組みが不動産市場にはあるからです。
例えば、マンションについてです。
物件探しを始めて、良さそうな物件を見つけたとします。
駅近で好立地、間取りも希望通り、予算もクリアしている、内見したところ、担当者も親切だし、この物件に決めようかな…
どうでしょうか?
いやいや、検討ポイントは「まだまだあるよ」という方は、第一関門クリアーです。
まず、マンションの場合、管理状況の分析はマストです。
管理状況とは「メンテナンス・財務・管理組合の運営」等の状況を指します。
多くの不動産業者は、契約ありきで動きます。
その為、この辺の分析を積極的にしてくれません。
何故なら、分析した結果を伝えたら、購入を見送りされてしまう可能性があるからです。
実際に、とある中古マンションの内見に同行したときの話ですが、売主様側の担当者の方は胸を張って「このマンションは管理状況がとても良いのが売りです」と説明してきました。
ところが、事前に諸書類を分析していた私は知っていました。
このマンションの修繕計画には懸念があることを…
そのことをそれとなく先方の担当者にふってみたのですが…
???…
沈黙…
そして、見当違いな回答…
おや?
もしかして?
分析していないのかな?
それとも分析の仕方がそもそもわからないのかな?
これは実際にあったお話です。
あなたはどう思いますか?
私は、公平に分析してくれる担当者に頼むべきだと思いますが…
当たり前ですよね?
ご参考までに、担当者探しにまつわる記事をご紹介しておきます。
是非、ご一読頂き、担当者探しから始めてください。
本日は、2021年の振り返りと2022年の展望についての記事でした。
ご参考になれば幸いです。
より詳しく勉強したい方は、WEBセミナーがお勧めです。
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この記事を書いた不動産エージェント
【氏名】金野 秀樹(こんの ひでき)
業界歴15年を超えるベテランエージェント!
歯に衣着せぬ提案で、お客様の悩みを解決するのが生きがい。
将来は、不動産業界の毒蝮三太夫?を目指しているというウルトラマン好き(毒蝮三太夫さんは、ウルトラマンシリーズでアラシ隊員・フルハシ隊員を演じました)の特撮育ちでありながら、意外とロマンチストな一面もあり。
「お客様に心強い」と言われることに喜びを感じつつ、常に緊張感を忘れないように心掛けている。
日々、新しい知識を求めており、様々な記事・書籍・セミナー等で法改正情報や知識を収集するのが「ライフワーク」である。
サービス精神旺盛なのか、ネガティブ情報も含め、徹底的に情報開示をする為、提案時間は長め(平均3時間)である。勿論、お客様のご予定に合わせて時間は調節していますのでご安心下さい。
【資格】上級宅建士・2級ファイナンシャル・プランニング技能士(AFP・日本FP協会認定)等
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