住宅ローン退職金一括返済について考える
江戸川区の不動産エージェント江戸川不動産情報館・金野秀樹(コンノヒデキ)です。
本日のテーマは「住宅ローン退職金一括返済」についてです。
参考にして下さい。
目次
住宅ローン退職金一括返済はライフプランニング次第
近年、50~60代で住宅ローンの返済に悩む方が増えているそうです。
一社による終身雇用が終焉を迎えつつある現在、住宅ローンを組む際には、退職金で一括返済の計画には注意が必要です。
例え、住宅ローン退職金が完済されたとしても、人生がゴールになるわけではありません。
そのため、不動産・住宅購入時には、きっちりとライフプランニングを実施して、計画的な住宅ローンの返済計画を立てるようにしましょう。
老後を見据えて余裕のある返済計画を立てよう
住宅ローンを借入した30~40代のころは収入が右肩上がりに順調に伸びたが、55歳前後の役職定年や60歳以降の定年後の継続雇用などで収入減となり、返済の負担が重くなる例が多いといいます。
近年、50~60代の住宅ローンの負債額が増加しています。
総務省の家計調査によりますと、住宅・土地関連の負債額(負債のある2人以上世帯の平均)は、50代は2019年で1045万円と3年連続で1000万円台、60代は706万円と10年前に比べ約12%増えました。
日銀によるマイナス・ゼロ金利政策で住宅ローンの実行金利が大幅に低下しているため、比較的高齢でもローンを借りやすい環境にあることが要因のようです。
晩婚化で借入年齢が高齢化
近年は、晩婚化などの影響により、住宅を購入する年齢が高齢化しており、40代で初めてローンを組む人が増えています。
そのような方は、40代では収入が増えているタイミングかもしれませんが、50~60代で減収となってしまうと、余裕を持った住宅ローンの返済計画でない限り、家計が苦しくなってしまう懸念が出てきます。
高齢化社会である現代、老後資金を忘れてはいけない
国土交通省の住宅市場動向調査によりますと、注文住宅・分譲マンションを初めて購入した世帯主の平均年齢はここ数年、40歳前後で推移しています。
2012年度は、37~38歳だったのに比べ2~3歳ほど上昇しました。
初購入時の住宅ローンの平均額は3000万円前後、40歳で期間35年・金利1.3%で借りる場合を試算すると、65歳時点のローン残高は約1000万円になります。
退職金を受け取ったとき、多くの方がまず考えてしまうのが、住宅ローンの一括繰り上げ返済です。
厚生労働省の調査によると、大卒45歳以上の退職給付額(勤続20年以上、時系列で比較可能ベース)は2018年で1788万円、仮に残債が1000万円なら一括返済は十分に可能です。
しかしながら、老後資金の準備が出来ていない方は、手元資金が少ないと不安が付きまといます。
長寿化で公的年金だけではままならない
男性の4人に1人、女性の2人に1人が90歳まで生きる時代、公的年金だけでは家計が赤字になります。
多くの高齢世帯は、貯蓄を取り崩しながら生活しています。
もし退職金の大半を住宅ローンの返済に使ってしまった場合、老後の医療・介護などの急な出費に備える貯蓄がままなりません。
退職金も10年前と比較すると、約500万円ほど減っている為、老後の生活資金のために温存しておく方が無難と言えるかもしれません。
しかしながら、住宅ローンの毎月の返済は完済まで続きます。
とはいうものの、一括返済で手元資金がなくなるよりは、急な出費に対応が出来るようになります。
住宅購入時にはライフプランニングを忘れない
前述した退職金による住宅ローン一括返済問題のポイントは、不動産・住宅購入時に遡ります。
不動産・住宅購入を検討される際に、きっちりとライフプランニングで人生の三大支出である「住宅支出」「教育支出」「老後支出」を見える化した上で計画をしていなかった可能性が高いと言えるのです。
住宅購入時には、低金利だからと言って安易に購入の決断をしてはいけません。
ライフプランニング・資金計画を十分に行い、余裕を持った返済計画を立てましょう。
資産価値を重視した買い方ならリスクを減らせる
売却時に、資産価値が維持されていて、住宅ローンの残債を上回る金額で売却出来るなら選択肢は広がります。
例えば、住み替え時、現在の住まいの売却価格で住宅ローンを完済し、お子様の独立などでライフスタイルが変わるのであれば、夫婦二人に十分な広さの住まいに移るのも一案と言えるでしょう。
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この記事を書いた不動産エージェント
【氏名】金野 秀樹(こんの ひでき)
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将来は、不動産業界の毒蝮三太夫?を目指しているというウルトラマン好き(毒蝮三太夫さんは、ウルトラマンシリーズでアラシ隊員・フルハシ隊員を演じました)の特撮育ちでありながら、意外とロマンチストな一面もあり。
「お客様に心強い」と言われることに喜びを感じつつ、常に緊張感を忘れないように心掛けている。
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